災害に強い家! ログハウス火災に強いのか?
ログハウスの耐火性能について、不安を持つ方も少なくはないのでしょうか?
構造から仕上げまで、基礎と屋根とガラスを除けばほとんどが木材のログハウスは火災には弱いと思われがちです。
[木材の燃焼メカニズム]
木は古くから燃料としても使用され、「木材=燃えやすい」というのが一般的なイメージです。
木は90℃くらいから水蒸気が発生し、260℃で揮発性物質となるガスを発生します。
ガスに十分な酸素と更に熱が加わった際に、発火し燃焼し始めます。
BBQや焚き火などする際、細い枝や小さな木片からでなければ、火は起こすことはでませんね。
また、大きな薪を投入しても、なかなか火は燃え移らず、燃焼を開始してから燃え尽きるまでに、長い時間を要することは誰もが経験し、ご存知のことでしょう。
木片が燃えやすいのは、空気にふれる表面積が大きく、温度もすぐに上昇するため、ガスが揮発し燃焼が促進されるのです。
[ログハウスは燃えやすいのか?]
ログ壁は木の塊。
木材の表面が燃焼し始めてから炭化するまでに要する時間は、1分間に0.6~0.8mm程度といわれています。
135mm厚のログ壁だけを全焼させるためには、相当の時間が必要なのです。
また、ログ材のノッチとサネ部分には気密性を高めるシーリングテープを全段に張っておりますが、そのテープが木材の隙間をなくし、炎の貫通を防止します。
燃料となる木も揮発し、酸素と結合しなければ燃焼しないのです。
木は表面しか炭化せず、炭化層が酸素の供給を阻止しする。
そのため、実はログハウスは耐火性能に優れているのです。
火災時、木材表面から火炎はでますが、芯まで燃えつきるまでの時間が長く建物が火災により倒壊するまでの時間はきわめて長くなります。火災の際に最も重要なことは、倒壊するまでの間に人命救助が可能かどうかではないでしょうか。
木材は太ければその分燃えにくく倒壊しにくい。
Forest Crew標準サイズの135mm厚のログ壁は、万が一の災害から大切な家族を守ります。
[鉄骨の家は火災でも安心?!]
こちらのグラフは鉄やアルミはある一定の温度を超えると、急激に強度が低下。
火災から10分経った時に鉄の強度が20%以下まで落ちるのに対し、木の強度は炭化層の働きで約80%に保たれます。
火災時において「木造より鉄骨住宅のほうが怖い」と言われるのはそのためなのです。
金属は燃焼しませんが、火災時の倒壊の危険性は高い。
木材は燃焼しますが、木は太ければその分燃えにくく、強度低下のスピードは遅いため崩れ落ちにくい。
想像とは裏腹に、太い壁厚のログハウスは火災という災害に対しても強い住まいなのです。
A.Ikegawa